■ 事務引き継ぎの際、確認すること
葬儀後一段落したら、喪主はその日のうちに世話役の人から事務の引き継ぎをします。
世話役から引き継ぐのは、会葬者名簿、供物や香典の控え、弔電や弔文のつづり、会計の清算、立替金の返済などです。
また、遺族の気がつかなかったような弔問客の心づかいなども聞いておき、あいさつ回りの時に、お礼を述べるようにします。
■ 挨拶回り
葬儀の翌日、又は翌々日くらいには、お世話になった人のところへ挨拶に出向きます。
また、葬儀の間は喪主や遺族は何かと忙しく、故人の恩人や目上の人にも出迎えや見送りができないなど、行き届かない事が多いものです。こうした目上の人に対しては、会葬礼状だけで済ませずに、直接挨拶に伺うのが礼儀です。
挨拶に行くときは、略式喪服か地味な外出着程度が自然です。
葬儀の間、迷惑をかけたり、お世話になった近所の方への挨拶回りも忘れてはいけません。
簡単な品物や菓子折りなども持参して、心から感謝の意を表したいものです。
また、世話役代表をはじめ諸係りを務めてくれた人々にも、直接訪問してお礼を述べるべきでしょう。
中には、交通費その他でかなり出費をした人もいるでしょうから、礼金を包むことも考慮したいものです。
故人が会社に勤めていた場合などは、前もって電話をして先方の都合のよい時間に伺います。
ロッカーや机に私物があれば持ち帰り、不要なものは処分を頼みましょう。
葬儀に来ていただいた方にはお礼の言葉を忘れずに。
また、死亡退職届や退職金、遺族厚生年金などの手続きもすませてくると良いでしょう。
人事や総務の担当者に、必要な書類を整えてもらいます。念のため印鑑を持参しましょう。
■ 支払い
〈寺院への支払い〉
僧侶への謝礼は、金額に規定があればそれに従いますが、「志でけっこうです」といわれた場合は、寺院の格式や葬儀を出す家の格式、葬儀の規模などによっても違ってきます。
葬儀社や寺院の長老格の人、町会の世話役などに相談して決めましょう。
〈病院への支払い〉
医療費の支払いは、死亡診断書をもらいに行く時か、遅くとも葬儀の翌日には済ませましょう。
特に心付けといったものは不要ですので、菓子折り程度の物を持参すれば良いでしょう。
〈酒屋・仕出し屋などへの支払い〉
葬儀の時はとりこんでいるので、あと払いになることが多いようです。
何かと世話になった時には、多少の心付けを渡すこともあります。
〈葬儀社への支払い〉
葬儀が終わって2,3日後に葬儀社から請求書が届きます。
支払いは銀行振込か、葬儀社の担当者が来れば直接払うことも多いようです。
※葬儀費用は相続税の控除対象となるので、領収書はすべて保管しましょう。